瞑想・座禅



   

 2016年9月28日の「ガッテン!」で、瞑想が特集されました。以前、座禅が特集されて、心の不安やストレスを少なくする方法を教えてもらいましたが、今回は、3分でできる瞑想法です。そのやり方やコツ、座禅との違い、本などをまとめました。

■ガッテンの瞑想法
 9月28日のガッテンで紹介された瞑想法です。

「インドの瞑想法」
 ラダック地方のある寺院のお坊さんがおしえてくれました。瞑想は、宗教や思想とは関係がないそうです。ブッダが考えた純粋な心の科学だということです。お坊さんだけでなく、インドでは多くの普通の人が瞑想をしていました。やり方は、

胡坐(あぐら)をかいて座ります
頭は前に傾け、目を閉じる
舌を上あごにつける
手のひらを重ねて、親指を合わせる
呼吸のことだけを考える

 これだけだと話されていました。ブッダが言葉を残しているそうです。「意識して息を吸い、意識してはく。こうすれば、大きな効果がもたらされる」

「瞑想の効果」
 ハーバード大学でも研究されていて、瞑想の効果は脳の中の海馬を元気にする働きがあると発表されています。海馬が元気になると、記憶力のアップなどが見込めるそうです。ガッテンでは、瞑想の達人の脳波を調べてみると、シータ波というものが多く出ていることが分かりました。シータ波は、夢を見ている時に出ているもので、脳が休んでいて、海馬だけが起きている時に出ている脳波だということです。

 ここで簡単に海馬を説明すると、海馬は、図書館のようなものです。脳のなかの考える部分からの指令で、いろんな記憶を引っ張り出す仕事をしているのが、海馬だということです。そして、人間は、1日の中で、18万7千回も、過去や未来のことなどいろんなことを考えているそうです。そのたびに、海馬から記憶を出しているので、疲れてしまうと、物忘れが多くなると考えられているそうです。

 夢を見ている時は、脳が休んでいて、海馬が記憶の整理をしている時だと話されていました。その時に出ているのが、シータ波ということです。つまり、会社を脳に例えると、24時間働き続けると、疲れ果ててしまいます。8時間だけ会社を開けて、後の時間を休ませてあげることで良いパフォーマンスをすることができます。その事と同じで、海馬も、他の脳の部分から仕事をもらわないような状態にしてあげるのが、瞑想だということです。

 つまり、考えないということですね。別な言葉でいうと、普段意識しないことに意識を向けることで他の事を考えない状態にするということです。そうすることによって、海馬が解放されて、シータ波が出て、元気になるということでした。
 瞑想の効果として、アメリカや多くの国で言われているのは、不安神経症、頭痛、脳のケガ、慢性的な痛み、自閉症、認知症、物忘れ、ストレス、不安、慢性痛、うつに効果があるということです。

「ガッテンの瞑想の方法……マインドフルネス」
 赤坂クリニックの貝谷久宣先生が教えてくれました。マインドフルネスというアメリカのやり方で、座禅が元になってると話されていました。やり方は、

背筋をまっすぐ
足の裏をしっかりつける
目はつむるもしくは薄目
下は上あごにつける
手はどうしてもいい
身体はリラックス
あごをひく
鼻だけで呼吸
そして、呼吸だけに意識を持っていくのが大事だと話されていました。スタジオでは、3分間の瞑想をされました。

他にも、瞑想の方法を紹介してくれました。

「食べる瞑想」
 おにぎり一つに30分かけてゆっくり食べる瞑想です。まず、おにぎりをじっくり観察します。色、形、温度とか。一口ずつ味わって食べます。食感や、噛み心地、味、胃に降りてく感じなどに意識を集中するということでした。

「ダーツ」
 まずはダーツ。ダーツをしている時の脳波を調べたらあのシータ波がたくさん出ている事が判明しました目で狙ったとこ見てそこに対して一生懸命体を使って投げる、楽しく夢中になれて脳も元気になるなんてまさに一石二鳥ですね

「プラ模型づくり」
 模型作りもシータ波がたくさん出る事が分かっています。時間を忘れて熱中しちゃう事ってありますよね

「自分が気持ちいい場所にいると想像して、家族や友達が幸せになることを願う」
 最後は海外でも古くから行われているという意外な方法。家族とか他人とか例えば嫌いな人が健康で幸福になる事を願う瞑想です。自分が気持ちい場所にいることをイメージ、家族や友達などが幸せになる事を祈る・・・これが効果的な瞑想になるそうです

 などを紹介してくれました。ガッテンのスタジオでは、3分でしたが、15分〜30分ほどやられた方が、効果はあるような気がします。

■座禅の方法
 瞑想と座禅の違いって知ってますか? 座禅は、瞑想の方法の中の一つの方法です。他にもヨガとか呼吸法とかいろいろあります。座禅にも禅宗の宗派によって、やり方も効果も違ってきます。
 そこで、以前に、「ガッテン!」で紹介された座禅の方法を載せます。早稲田大学の熊野宏昭教授が教えてくれた方法です。

椅子に座ってリラックスします
軽く目を閉じます
目の前に穏やかに流れる小川を想像します
落ち葉が川を流れていきます
自分の心の中に目を向けます
浮かんできた想いを側にある葉っぱに乗せて川に流します
出てきたものを何も考えずに、流します
その繰り返しを15分します

 これだけです。呼吸法も何も無かったですね。単純に、浮かんできた雑念を何も考えずに客観視することが大事だと思います。さらに、言葉のおまじないを教えてくれました。何か悪いことを考えてしまった時には、「〜と思った」と付け加える事だと話されました。
 例えば、
何をやってもダメだ〜と思った
アーダメだ〜と思った
みたい感じで、すべて思ったということにしてしまえば、客観視することができると話されていました。ちょっと試してみたらどうでしょうか。

■瞑想のやり方
 瞑想のやり方もいろいろあります。一般的なやり方を紹介します。その前に覚えておかないといけないのは、瞑想の目的です。瞑想の目的は、心を無にする事です。何も考えない状態にすることで、脳がリセットされて若返ることができるんです。パソコンと同じですね。では、具体的な方法です。

「瞑想の準備」
まず準備として、
椅子に座る
暗めで静かな部屋
30分のアラーム
ゆったりとした服装

 これをしてください。スマホとかテレビとか、PCは切っておくことです。そして、呼吸を整えます。鼻から大きく息を吸いこんで、5秒間息を止めて、ゆっくり口から吐き出します。これを3回行います。これで準備は完了です。

「瞑想スタート」
 目を閉じて、30分間の瞑想を始めます。
基本的には、呼吸するだけです。呼吸は、腹式呼吸をしてください。腹式呼吸とは、お腹を膨らませたりへこませたりするやり方です。そして、鼻からゆっくり吸って鼻からゆっくり吐きます。
椅子に座っていても良いですし、床に胡坐をかいても良いです。
注意点は、猫背にならない事。背骨が曲がらない事ですね。

 そして、この先は、2通りの方法があります。呼吸に集中する方法とマントラを唱える方法です。
 呼吸に集中する方法は、意識を入ってきた空気や出ていく空気に集中することです。入ってきた空気は体中に運ばれることをイメージして、出ていくのはその逆に、体の中からいらない空気が出いていくとイメージするんです。これは慣れるしかないです。

 マントラを唱える方法というのは、何かを心の中でつぶやくことです。マントラと言ってもお経のようなものでなくて、普通の言葉で良いです。しかも、あまり意味がない言葉が良いです。「こんにちわ」とか、「あいうえお」みたいな文句で良いです。これをゆっくり心の中で唱えていきます。すると、そのうち唱えることを忘れて無になりますが、雑念が出てくると思います。そしたら、再び決めた言葉をゆっくり唱えていきます。雑念が消えて、そのうちマントラも唱えることを忘れてしまいます。その繰り返しです。

 これを15分から30分間行います。
 これが、瞑想のやり方と言われているもので、一番ポピュラーなものです。このやり方とガッテンの座禅のやり方をミックスさせて、浮かんできた雑念を小川に流しても良いと思います。雑念をいかにスルー出来るかが大切だと思います。出てきた雑念を他人事のように、第三者的な目線で客観視できるようになることがゴールのような気がします。
 ハーバード大学の研究では、1日27分間の瞑想を2週間続けただけで、効果が出てきたそうです。

■瞑想の効果
 瞑想による効果は、

ストレスが減る
脳の機能が上がる
睡眠の質が上がる
ネガティブにならない
心配や不安が無くなる
思いやりの心が強くなる
集中力が付く
想像力が豊かになる
物覚えが良くなる

などです。なので、世界的な著名人の多くが瞑想を取り入れて仕事や、プライベートに生かされています。ビッグネームだけを上げてみると、

スティーブ・ジョブズ
ビル・ゲイツ
松下幸之助
イチロー
ミランダ・カー
ジョージ・ルーカス
ニコール・キッドマン

■まとめ
 9月28日の「ガッテン!」で、3分でできる瞑想を教えてくれました。インドの瞑想や、アメリカで行われているマインドフルネスという方法を教えてくれました。瞑想と言うと、宗教とかスピリチュアルの様なイメージがあって、敬遠することが多かったのですが、瞑想は、単純に心の中の体操の様なものでした。
 筋トレばっかりやってると疲れてしまったり、逆に筋肉が痩せて行ってしまうことがあります。それと同じで、いつも考えていると、脳がつかれてしまいます。その疲れた脳を休ませるためのものが、瞑想でした。

 いろんな方法がありますが、やり方は、簡単です。背筋をまっすぐにして、呼吸をするだけです。そして、呼吸することだけに意識を集中するだけです。これだけのことで、いろいろな良い効果が出てきますので、試しにやってみてはどうでしょうか。
時間は、1日に15分から30分ほどで良いと話されていました。たったこれだけのことで、悩みも体調も良くなるのでしたら、試してみる価値はありますよね。
(WEB:ロイヤル通信)



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