独裁一家の浪費ぶりを暴露……チャウシェスク



 ルーマニアで自由化された新聞各紙は、チャウシェスク前大統領夫妻処刑後も浪費し尽くしたチャウシェスク一家の生活ぶりや子息の獄中生活を次々と暴露、24年間にわたった独裁の下、苦しみ続けた国民を唖然とさせている。

 それによると、チャウシェスク一家は21の宮殿と20の狩猟用別荘を所持。このうち黒海沿岸の避暑用の別荘は、社会主義政権の指導者よりも海運王オナシスや米国の富豪ロックフェラー一家にふさわしいもので、金のモザイクや宝石、名画が広い部屋を飾り、映画上映室や屋内プール、さらに日本庭園まであった。美容師や料理人、医師など800人が雇われていた。

 この別荘に滞在中、一家は「鶏や犬を鳴かせるな、また教会の鐘を鳴らすな」と無理な注文をし、エレナ夫人は政府関係者との間でしばしば地方の人々を「虫けら」と呼び、さげすんでいたという。

(琉球新報 1990-2)



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