12億ドルの返還で和解(スイス銀とユダヤ人遺族)



 第2次大戦中、ナチス・ドイツに虐殺されたユダヤ人の休眠資産がスイスの銀行に接収されている問題で、スイスの銀行とユダヤ人団体などは12日、スイスの銀行側が休眠口座の相続人らに総額約12億5,000万ドル(約1,825億円)を返還し和解することで合意に達した。(中略)

 ナチス・ドイツによる接収を逃れる目的で欧州のユダヤ人がスイスの銀行に預けた財産や、ナチス・ドイツが虐殺の犠牲者から奪った金品などユダヤ人休眠資産の総額は、時価換算で70億ドルとも85億ドルともいわれた。

 しかしスイスの銀行側は5,500の休眠口座の資産合計は4,700万ドルだと主張。集団訴訟でも、ユダヤ人原告側が15億ドルの返還を求めたのに対し、銀行側は6億ドルを提示。今年6月にユダヤ人側がこの提示を拒否し、米自治体が制裁措置の発動を警告していた。

(琉球新報 1998-8-14)



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