アメリカ同時多発テロ事件陰謀説



 2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件が陰謀によって引き起こされたとするいくつかの説(陰謀論)について解説する。

「概要」
 9.11テロに関する公式な見解は、「ウサーマ・ビン=ラーディン(オサマ・ビンラディンとも)を筆頭とするアルカーイダ(アルカイダとも)が引き起こしたテロで、重要建造物(政府関連施設もしくはランドマーク)を標的にハイジャックした旅客機を用いた自爆テロであり、その方法はアメリカ政府を始め誰もが予想もつかなかった」というものである。これに対してテロをアメリカ政府があらかじめ知っていたが無視したとする説、政府自身による自作自演であるとする説が唱えられている。

 このような説が唱えられる背景には、このテロが低迷していたブッシュ政権に高い支持率を与え、アフガニスタン戦争とイラク戦争のきっかけとなり、それが軍需産業へ利益をもたらしたという事象がある。

 一方で、では本事件が陰謀を画策した国、もしくは機関へ、どれほどの利益及び損失をもたらしたのかという明確な試算は誰もまとめていない。利益(軍需産業、立替による建設事業、石油利権など)と損失(死傷者による損失、株価の乱高下、航空業界低迷など)を精査して、明らかな利益が見出せることが、陰謀を企画する側にとっては必要最低条件とも言える。

「見逃し説」
 見逃し説は、「ソ連のアフガニスタン侵略に際しCIAの支援で結成された武装抵抗組織」というアルカーイダ発足の過程などを根拠に「ブッシュ大統領ないしその一族がウサーマ・ビン=ラーディンと繋がっており共謀した」とする説である。アメリカでは根強い論調で、そうした視点に立ったジャーナリストや研究者による様々な著作も発刊されている。この様な動きに対して、アメリカCNNも「アメリカ国内で『陰謀説』が再燃の兆し」と報じられたこともある。
 
 後に、たびたびテレビで取り扱われることになる。他にはマイケル・ムーア作の映画『華氏911』などがこの説をとりあげている。しかし、華氏911は事前に事件を知りえたはずのブッシュ大統領が、連絡を受けてから予定をキャンセルするまでの初動の遅さも取り上げ批判している。

「自作自演説」

 自作自演説は、「アメリカ政府とアメリカ軍が、遠隔操作の貨物機やミサイル、建物内に仕掛けた爆破解体用の爆薬を使ってツインタワーやペンタゴンを破壊し、通説のようなテロ事件であると報道機関を用いて演出した」とする説。当然ながら(テロ自体はアルカイダの仕業とする)見逃し説と比較しても通説との差異は大きく、また現在では見逃し説に代わる陰謀説の主流となっている。
 映画『ルース・チェンジ』ではこの説が取り上げられている。

(ウィキペディア Wikipedia)



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