軍艦ソナーが悪影響か…豪・NZでの鯨類集団死
オーストラリアやニュージーランドで多数の鯨類が相次いで海岸に打ち上げられ死んだことについて、4日付のシドニー・モーニング・ヘラルド紙は、軍艦のソナーの超音波が悪影響を与えた可能性があるとの見方を伝えた。
ソナーは、超音波を発信して敵の魚雷や潜水艦を探知する装置。同紙によると、打ち上げ死の数日前、両国の海軍の艦船計6隻がオーストラリア南部沖で共同演習を実施、ソナーの作動実験も行われた。また、同じころにソナーを装備した米国の巡洋艦と駆逐艦もシドニーを出港したという。
ソナーには大型ロケットの発射音と同等の強度の音を出すものもあり、同紙は「(ソナーの超音波が)鯨やイルカの群れに当たり、破滅的影響を与えた可能性がある」と指摘している。
オーストラリア南東部のタスマニア州の島やニュージーランド北島の東岸では(11月28日から29日にかけ、大量のゴンドウクジラやバンドウイルカが海岸に打ち上げられ、鯨計144頭、イルカ計25頭が死んだ。
(琉球新報 2004-12-5)
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