スマトラ沖地震、死者15万人超確認



 国連緊急援助調整宮室のイゲランド室長は4日、記者会見し、スマトラ沖地震の犠牲者が15万人以上に上ったことを確認するとともに、加盟国や国際機関が表明した復興支援額も20億ドルを超え、今後の復興費用分などを含めると30億ドル(約3130億円)に達する可能性も示唆した。

 室長は、死者数について「さらにどれだけ拡大するかは分からない」とした上で、インドネシア・スマトラ島西岸とアチェ州の犠牲者数の把握が必要と述べ「インドネシア政府からの報告を待っている」と述べた。

 援助資金について「資金拠出を表明した国や機関が約束を履行するかどうかを監視するメカニズムが必要」と指摘。5億ドルの援助を表明した日本については「日本の資金は今すぐにでも入手可能なものだ。政府にも確認した」と高く評価した。

 室長は「援助活動は被害を受けた人々や被災地の大半に届いている」と強調する一方で、スリランカ東岸などまだ援助が達していない地域の衛生状態が日に日に深刻化している点を重視。「今後、数週間、数カ月のうちにマラリアがさらにまん延し、下痢症状を訴える人々が増える」との懸念を表明した。

(琉球新報 2005-1-5)



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