コプト教徒受難



 エジプト国内で同国のキリスト教の一派、コプト教徒が攻撃される事件が相次ぐなか、中東域内のキリスト教徒の安全を懸念するローマ法王の発言が波紋を呼んでいる。エジプトのイスラム教スンニ派最高権威アズハルのトップが「内政干渉」と反発、エジプト政府は11日に駐バチカン大使を召還するなど「文明間対立」の構図が広がっている。

■コプト教
 紀元1世紀ごろからエジプトで独自の教義を発展させた東方教会系のキリスト教の一派。エジプトの古代暦であるコプト暦は西暦の9月11日に始まり、クリスマスは1月7日に当たる。信者はエジプト人口(約8300万人)の約1割を占めると言われる。豚肉食や飲酒が許されており、菜食だけが認められる断食などイスラム教徒とは異なる生活習慣を持つ。差別や宗教迫害を訴えるコプト教徒もいる。

(朝日新聞 2011-1-13)



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