米議会の孔子学院調査要求、中国反発



 中国外務省の華春螢報道官は5日の定例記者会見で、米下院の小委員会が孔子学院の調査を求めていることについて、「中国側は米側の要求に応じて教員や教材などを援助しており、学術の自由に干渉したことなどない」と反発した。
 全米に100カ所近く設置されている孔子学院は、中国側が資金や教員を提供。学問の自由への介入や学内での情報収集活動への懸念から、関係を見直す動きが拡大しており、シカゴ大やペンシルベニア州立大が閉鎖を決めている。

 華報道官は「孔子学院は中国と世界を結ぶ友好の懸け橋だ」と強調。「偏見を捨てて、共に懸け橋の建設をさらに堅固にすることを望む」と、米国内で高まる孔子学院への反発の動きを牽制した。

(産経新聞 2014-12-6)

■孔子学院
 孔子学院(こうしがくいん)とは、中華人民共和国が海外の大学などの教育機関と提携し、中国語や中国文化の教育及び宣伝、中国との友好関係醸成を目的に設立した公的機関である。教育部が管轄する国家漢語国際推広領導小組弁公室が管轄し北京市に本部を設置し、国外の学院はその下部機構となる。孔子の名を冠しているがあくまでも語学教育機関であって、儒学教育機関ではない。

 2014年6月に米国大学教授協会(American Association of University Professors)は「孔子学院は中国国家の手足として機能しており、『学問の自由』が無視されている」と批判し、関係を絶つよう各大学に勧告した。同年9月にはシカゴ大学とペンシルベニア州立大学が相次いで孔子学院の打ち切りを決定した。カナダでも10月1日にトロントの教育委員会が孔子学院との関係解消を決めた。
(Wikipedia)


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