シャルリー・エブド襲撃事件



 2015年1月7日11時30分 (CTE)、フランスのパリ11区にある風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」本社に、覆面をした複数の武装した犯人が襲撃し、警官2人や編集長、風刺漫画の担当者やコラム執筆者ら合わせて、12人を殺害した事件であり、またそれに続いた一連の事件も指しており、 襲撃後逃走した犯人2名は人質をとって印刷会社に立てこもり、続いて別の実行者によるモンルージュ警官襲撃事件、パリ東端部のユダヤ食品スーパー襲撃事件が起こった。(大々的な捜索の末)特殊部隊の強行突入により、計3名の犯人が射殺されたが、人質のうち4人が犠牲になる結果となった。

■背景
 2015年1月7日に発売されたシャルリー・エブドには、イスラム過激派を挑発する風刺画が掲載されていた。それは「フランスではいまだに襲撃が全くない」という見出しの下に、ジハディスト戦士を(茶化すように、目線が左右バラバラになっているように)描き、ロシア製の自動小銃「AK-47」を肩にかけて立った状態で「待ってろ! 新年の挨拶なら1月末まで間に合うだろ」と言っている風刺画であった。同画の右下隅には風刺画家「CHARB シャルブ」の署名があった。

 シャルリー・エブドは、これ以前にもイスラム教の預言者ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフを題材にした風刺画を度々掲載し、イスラム教徒の反発を招いており、世界各国で抗議デモに発展していた。シャルリー・エブドの風刺画の画風というのは、フランス国内でもジャック・シラク大統領(当時)から「行き過ぎた挑発だ」と批判されるようなものであった。2006年のムハンマド風刺画掲載後から、シャルリー・エブド関係者は絶えず殺害すると脅迫され警察の警護対象になっており、2011年には同紙編集部に火炎瓶が投げ込まれて全焼する事件が起きた。

 2012年には、フランス政府から自粛要請されているにもかかわらず、懲りずにムハンマドを風刺する風刺画を掲載し、さらに2013年には、ムハンマドを漫画で描いた「ムハンマドの生涯」を発売した。

 フランスでは、公的な領域で宗教が可視化されることが、憲法によって禁止されている。これをライシテと呼ぶ。フランスの政治家は左派右派共に社会(の公共の場)に宗教色が現れることを極端に嫌い、2004年には公立学校でブルカやヒジャブを被ることが禁止された。さらに2010年には、公共の場においての着用も禁止された。
(Wikipedia)





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