高野山開創1200年、大法会始まる



 高野山(和歌山県高野町)開創1200年を記念した大法会(だいほうえ)が2日午前、高野山真言宗の総本山金剛峯寺(こんごうぶじ)などで始まった。平安時代初期の僧、弘法大師空海が真言密教の道場として開いた高地(標高約850メートル)で5月21日まで50日間、さまざまな儀式や行事が予定されている。

 初日の午前9時からは、僧約400人が金剛峯寺から、江戸時代の1843年に焼失後172年ぶりに壇上伽藍(がらん)に再建された中門(ちゅうもん)までの約500メートルを20〜30分かけてお練り。大勢の参拝者らが見守る中、中門の完成を祝う「中門落慶大曼荼羅供(まんだらく)」が執り行われた。高野山真言宗の中西啓寶(けいほう)管長(金剛峯寺座主)による加持の後、大相撲の白鵬関、日馬富士関の両横綱が土俵入りを披露した。

 金堂の本尊薬師如来像(高村光雲作)も初めて開帳された。旧金堂は1926年に火災で全焼し、本尊も焼失した。34年の金堂落慶式に合わせて高村光雲によって現本尊が新造され、厨子(ずし)内に安置、秘仏となっていた。
 期間中は法会の他に、高野山霊宝館での仏具や仏像といった国宝や重文の特別公開、根本(こんぽん)大塔での最新映像技術、声明(しょうみょう)、光の競演「プロジェクションマッピング」(5月12〜17日)なども予定されている。

(毎日新聞web 2015-4-2)





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